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学科長あいさつ 熊谷隆一

総合政策学科 学科長あいさつ 熊谷隆一

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「総合政策」とは、現代社会の課題を実践的に解決するために生み出された概念です。したがって、従来の経済学、政治学、法学、社会学といった学問領域を超えた存在となっています。さらに言えば、社会科学の分野のみならず、自然科学や人文科学の分野をも包括するものとなっています。

何故そのように言えるのでしょうか。それは、まず第一に、「総合政策」の「総合」とは、「ありとあらゆる科学を分野を超えて駆使する」ということを意味しているからです。第二に、「総合政策」の「政策」とは、「現代社会の諸課題を解決するための具体的方法」を意味しているからです。

それ故、「総合政策」を学問的に扱うということは、社会科学、自然科学、人文科学を総動員して、現代社会の諸課題を学際的・総合的に研究・分析して、それらの課題を解決する具体的方法を明らかにするということを意味しています。

また、別の面から見れば、「総合政策」を学問的に扱うということは、ただ単に解決策を模索し提案するということに留まりません。最初に述べたように、「総合政策」とは、現代社会の課題を実践的に解決するために生み出された概念ですので、解決策を示せば良いというのではなく、提案者自らが如何にその解決にかかわっていくのか、または寄与していくのかが問われることになるのです。

当学科では以上のようなコンセプトに基づいて、学生が「総合政策」を学問的に習得できるようになっています。もちろん、各教員は自分の専門領域の研磨に励み、その成果を学生に教授していますので、学生は課題演習(ゼミ)の指導教員の専門領域の影響を強く受けることになります。

とは言え、学生は基礎科目においても専門科目においても、幅広い学問分野を学ぶことができるようになっています。また、ゼミの指導教員は、学生が自分の専門分野を基盤にしながらも、自らがテーマ設定した課題の解決を模索するために、様々な角度から多様なアプローチをするように、他の教員とも連携しながら指導しています。

本学科の特徴は、「総合政策」を実践的に勉強するチャンスが多いということ、すなわち学生が大学の外に飛び出して、種々の社会的活動を実践する機会が豊富にあり、教員がそれをバックアップしているということです。これにより、本学科の多くの学生たちが、大学内の教育だけでは得難い知識や能力およびノウハウなどを身につけています。このような背景があるからこそ、当学科の就職率は安定して高い数字を出しているのではないかと考えられるのです。

私は総合政策にある三つの分野(「国際関係」「地域政策」「組織経営」)のうち「地域政策」に属しており、研究テーマは「自治体学」=「市民の、市民による、市民のためのまちづくり」です。ここでの「まちづくり」とは地域振興のみならず、医療・教育・福祉・環境などの広範囲に及びます。

「自治体学」の立場から「総合政策」についてもう少し展開すれば、従来自治体は中央集権のもとで国から上意下達に命令を受け、それを着実に実施するだけの存在でした。社会的インフラを建設・整備して欧米諸国にキャッチアップすることが目的だった明治・大正・昭和前中期の日本において、それは一定の意味を持っていました。

しかし、高度成長を遂げ先進国となって都市型社会に突入した現在、中央集権システムは制度疲労を起こしています。その最も大きな弊害が縦割り行政で、「総合政策」とはその縦割りの弊害を自治体レベルで乗り越えることを意味しています。すなわち「総合政策」を歴史の必然と捉えている訳です。将来、公務員を志望するか否かにかかわらず、社会人としてこのような視点をしっかりと自分のものにしていただきたいと考えています。

この事例のように、当学科の教員はそれぞれの専門領域から「総合政策」について独自のアプローチをしながら、学生の皆さんがしっかりとした判断力と行動力をもった社会人になるための指導、助言、支援をしています。

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